2022年度第17回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」に、本学大学院先進理工系科学研究科の片山春菜助教(25)をはじめ若手女性研究者4人が選ばれました。片山助教は受賞した4人で最年少です。
授賞式は2022年9月7日、東京都渋谷区の国際連合大学で開催。物質科学分野で受賞した片山助教は、研究のため滞在中の米国から一時帰国して出席し、自然科学研究機構の川合眞紀機構長から賞状を授与されました。
片山助教は、電気回路に作った疑似的なブラックホールから放出される特異な量子相関を持った「ホーキング輻射」を観測する方法を提案。いわば「電気回路の中に宇宙をつくる」ことで、相対論と量子論の融合に向けた大きな一歩となるとともに、量子コンピューターなど新次世代情報処理しい光源として、物質科学や量子情報科学での応用が期待されています。
受賞を受け、片山助教は「この度は、栄誉ある賞を受賞できましたことを大変光栄に思うとともに、身の引き締まる思いです。この賞を受賞できましたのは、今までご指導くださいました先生方や、応援してくれた家族、友人、支えてくださった皆様のおかげであると実感しております。心から感謝申し上げます。今後は、この賞に恥じぬように研鑽を積み、楽しみながら未来を切り拓くようなワクワクする研究を続けたいと思います。日本だけでなく世界でも多くの経験を積み、そこで得られた知見を基に、社会に貢献できる科学者になりたいです」と喜びを語りました。
「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」は、世界最大の化粧品メーカーである仏・ロレアルの日本法人である日本ロレアル株式会社が日本ユネスコ国内委員会の協力のもと2005年に創設。博士後期課程に在籍する学生など若手女性研究者を対象に、物質科学と生命科学の各分野から2人ずつ選出しています。受賞者には奨学金100万円を贈呈し、研究継続をサポートしています。